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タイトル
和文:部分電離イオンからのKα線による質量制限ターゲットを用いた高強度レーザー生成プラズマのX線分光診断-低電離イオンからのKα線のプラズマ診断への適用- 
英文: 
著者
和文: 河村徹, 小池文博, 大島慎介, 西村博明, 中村浩隆, 藤岡慎介, 田辺稔, 藤原隆史, Mina Veltcheva, Tara Desai, Dimitri Batani, 三間圀興.  
英文: Tohru Kawamura, Fumihiro Koike, 大島慎介, Hiroaki Nishimura, 中村浩隆, Shinsuke Fujioka, Minoru Tanabe, 藤原隆史, Mina Veltcheva, Tara Desai, Dimitri Batani, Kunioki Mima.  
言語 Japanese 
掲載誌/書名
和文:日本物理学会講演概要集 第2分冊 
英文: 
巻, 号, ページ Vol. 64    No. 2    pp. 125
出版年月 2009年9月 
出版者
和文:社団法人 日本物理学会 
英文: 
会議名称
和文:2009年秋期大会 
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開催地
和文:熊本大学黒髪キャンパス 
英文: 
アブストラクト これまで当研究グループでは、高強度レーザー生成プラズマのX線分光診断に部分電離イオンからのKα線の利用を提案してきた。部分電離イオンからのKα線は、その価数によって波長が異なるため、プラズマ電子温度の推定に有効である。これまでの研究では、価数によって波長が大きく異なるL殻が部分電離したイオンからのKα線を利用し、固体ターゲットを用いたプラズマ生成と加熱の様子を観測してきた[1,2]。しかし上記の実験ではターゲットの奥行き長のため、プラズマ温度・密度の空間分布に加え、時間空間分解計測の困難さから高速電子によるエネルギー付与の定量的な理解には至っていない。上記の困難さを軽減するために本研究では質量制限ターゲットを用いた。本ターゲットは薄膜ターゲットである。高強度レーザーの照射によって生成された高速電子は、ターゲット両面に形成されたシースによって跳ね返され、ターゲット内部を往復して一様なプラズマ加熱を可能にすると考えられている[3]。またこのようなプラズマ生成をモデルケースとして、高速電子によるエネルギー付与に対する理解を容易にすることができると期待されている。実験では三層構造の15μm厚のプラスチックターゲットを用い、その中間層(5μm)に塩素を添加した。観測されたX線スペクトルには、M殻が部分電離した塩素イオンからのKα線が記録されており、生成されたプラズマの温度が低温度であることが示唆されている。本講演では、これまで積極的な利用をしていなかった、M殻が部分電離したイオンのKα線のプラズマ温度計測に対する有効性について議論をする。 [1] H. Nishimura et al., JQSRT 81, 327 (2003), ibid. 87, 211 (2004). [2] T. Kawamura et al., JQSRT 81, 237 (2003), LPB 24, 261 (2006). [3] A. J. Mackinnon et al., PRL 88, 215006 (2002).

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