インターネットへの接続性を提供する際,ネットワークの稼働状況を把握するためにネットワーク監視が必要となる.現在,主に利用されている手法は,提供サービスの稼働確認や IP 的な到達性の確認などであり,実際のユーザ環境からの評価が行われていない.そのため,実際のユーザからのサービス障害点を確認することが困難であった.特に,ユーザに提供される最終ホップは無線ネットワークの場合が多く,ユーザ側からの通信状態を把握することが重要である.本稿では,ユーザ環境においてネットワーク障害点を検出する手法として,Raspberry Pi を計測端末として用いる無線ネットワーク状態評価手法を提案する.試作したシステムを小規模のイベントネットワークにて運用し評価した結果を報告する.