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論文・著書情報


タイトル
和文:Transformerを用いたシリキットダムの月流入量予測 
英文: 
著者
和文: 東儀 奈樹, 鼎 信次郎, 梶山 青春.  
英文: Daiki Togi, Shinjiro Kanae, Kiyoharu Kajiyama.  
言語 Japanese 
掲載誌/書名
和文:水文・水資源学会/日本水文科学会 2023年度研究発表会 
英文: 
巻, 号, ページ        
出版年月 2023年9月 
出版者
和文:水文・水資源学会 
英文: 
会議名称
和文:水文・水資源学会/日本水文科学会 2023年度研究発表会 
英文: 
開催地
和文:長崎 
英文:Nagasaki 
公式リンク https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshwr/36/0/36_33/_article/-char/ja
 
DOI https://doi.org/10.11520/jshwr.36.0_33
アブストラクト 2011年タイ国チャオプラヤー川流域において3か月以上にもわたる大規模な洪水が発生した。その後の検証において、洪水予測に基づくダム貯水の事前放流を行うことで。被害を若干軽減することが可能であると示させた。チャオプラヤー川流域における重要なダムの一つとしてタイ国北西部ナン川に位置するシリキットダムがあげられる。シリキットダムにおいて、物理モデルや機械学習モデルの一つであるLSTMを用いた、1月後の流入量予測はこれまでも行われてきたが、いまだ精度は完全ではない。そこで本研究では20017年に開発されたモデルであるTransformerを用いて、シリキットダムの月流入量予測を目的とする。Transformerは元々事前言語処理を目的として開発されたモデルであるが、従来のモデルよりも優れており、その汎用性の高さから時系列データ予測など様々な分野で活躍しているモデルとなる。  流入量、海面水温、ダイポールモード指数、南方振動指数を入力データとし、正規化させトレーニング期間を1974-2003年までの29年間、テスト期間を2005-2014年までの10年間とした。これらのデータをTransformerのエンコーダに12か月分、デコーダにはエンコーダの最終月から始まる形で12か月分の合計23か月分のデータを入力し一月予測を行ったところ、ナッシュ係数0.59の予測を行うことができた。また流入量のlogをとってから正規化した値を入力したところ、ナッシュ係数は0.79へと改善が見られた。機械学習の初期値やパラメータの更新に乱数を使用する関係から、誤差が生じてしまうことや、流入量が多い場合に過小評価の傾向にあるなど課題の残る形となった。しかし、Transformerを用いることで、従来の予測と比較して精度よく予測することが可能となり、ダムの流入量予測においてもTransformerは有用であることが示せた。

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