アブストラクト |
都市の屋外空間は人間の聴覚, 視覚, 嗅覚, 触覚に対して様々な剌激を与える複合的な環境条件にある. 本論文では, 水辺, 公園, 街路, 住宅地などの都市の屋外空間における快適性の支配構造を明らかにして複合的環境条件における快適性の評価手法を提案した. まず, 屋外空間の音環境, 視環境, 熱環境に, 大気環境を表す環境条件と心理反応の閲系について検討を行い, 各環境を代表する指標を明らかにした. 次に, これらの指標を入力層に持つニューラルネットワークを用いて快適感を推定する手法を構築し, 本手法により未学習データに対して精度の良い快適感推定ができることを確認した. また, ニューラルネットワークを用いて各環境条件と快適感の間の非線形的な関係を明らかにするとともに, 快適感への影響度合いの大きい順番は景色の美感, 体感温度, 天空率, 自然音指数, 芳香指数であることがわかった. |